OpenStack Folsom構築 on Wheezy (7) 簡単イメージ起動

ネットワークもできたので、そろそろ仮想環境を扱う喜びに触れたいと思います。

ここでは、既存のVMイメージを利用して、SSHログインするとこまでとします。



前準備

まず、Glanceのイメージリストが、空表示で正常終了することを確認します。

もし HTTPInternalServerError (HTTP 500) になる場合、
/var/log/glance を確認してください。

今回は、db_syncで解決することができました。

  • Re: [Glance] “glance index” failing with “Request returned failure status”

  • ttylinuxイメージの登録

    最小Linuxイメージである、ttylinuxを登録します。イメージの保存先は、ここではデフォのローカル( /var/lib/glance/images/ )としますが、後々SwiftやCephへの保存も紹介すると思います。

    イメージファイルの取得

    適当な場所にダウンロードして展開します。

    イメージの登録

    このttylinuxは、EC2と同じ形式、AMI(root)・AKI(Kernel)・ARI(initrd ramdisk)で登録します。


    nova情報の確認

    この辺で、novaから見て元気かどうか確認しておきます。


    SSH公開鍵の登録

    SSHの公開鍵を登録しておくと、VM起動時に自動的に公開鍵をVM内に送り込んでくれます。
    するとVMに秘密鍵でログイン可能になるので、出来上がってるイメージではこの方法をとります。

    別投稿で書きますが、独自にOSイメージを作成する場合は
    ssh -p22 root@host
    でログインできるようにインストールしておいて、あとは好きな様にうにゃうにゃ・・・という方法も使えるので必須ではありません


    セキュリティの設定

    VMとの通信許可を操作するのに、nova secgroup を利用します。
    実行すると裏でiptablesをイジってくれます。
    ここではdefault(全VM)でping,http,sshの基本ポートを通しています。


    インスタンス起動

    利用するVMイメージと、ネットワークを指定して起動します。


    floatingIPの付与

    floatingIPのネットワークにアドレスを作成し、VMに割り当てます。


    他の既存VMイメージ

    ttylinuxだけではなく、Ubuntu, Fedora のVMイメージも公開されています。
    手順はほぼ同じで、異なる点はDiskフォーマットがqcow2であるくらいなので詳細は省略します。

  • Ubuntu Cloud Images
  • ベンダー作成イメージの利用(Fedora16) — オープンソースに関するドキュメント


  • その他

    Horizon管理画面

    いったん手動でやりましたが、Horizonでも作成・削除ができるか確認しておきます。
    それと、VMリストからコンソール画面へもいけるので、コンソール操作ができるか確認します。
    もしできなければ、novncの設定を見なおしてください。(色々詰まったとこなので別途投稿するかも…)

    VMから外部への接続

    VMへログインしたら、ping 8.8.8.8 や ping google.co.jp で
    外部接続やDNSの確認をしてください。

    もしVM起動ログに、http://169.254.169.254/ への接続ができないエラーが出ていたら、前投稿のネットワーク設定を確認してみてください。この接続は、quantumがiptablesで通るように解決してくれているはずですが、ネットワークの設定に失敗していたら通らないので、解決すると一気にスッキリするはずです。

    VMのDNS設定

    VMの /etc/resolv.conf を書き換えても、
    quantum subnet の –dns_nameservers の値に勝手に書きなおされます。

    他にもこういったHostOSに強制される設定があるかもなので、
    こういう仕様があることを知っておくとよさそうです。



    次回は既存イメージではなく、独自のOSイメージを作成する手順を紹介します。