OpenStack Folsom構築 on Wheezy (4-2) コンポーネント設定②

前回のコンポーネント設定①の続きになります。

このページでは、Quantum/Glance/Cinder/Ceilometer/Horizon を記載します。



Quantum

ディレクトリ権限

まずQuantumデータディレクトリの権限を変更します。
dnsmasqユーザも読みにくるためです。

Endpoint追加

Quantum用のEndpointがパッケージインストール時に自動的に登録されていないので、Keystoneに追加します。

  • 追加しないと各所でエラー / EndpointNotFound: An unknown exception occurred.
  • quantum以外のEndpointは全て作成済みになっている
  • 場合によってはQuantum用のUser,Serviceも作る(参考ページ
  • 設定ファイル

    quantum.conf の要点です。
  • 大半が自動設定済み
  • allow_overlapping_ips : Trueで別ルータ下に同IPアドレスを持たせることができる。その場合、Novaセキュリティグループが使えなくなる

  • /etc/quantum/quantum.conf

    ovs_quantum_plugin.ini の要点です。

  • integration_bridge は変えたらいけません(コメントに書いてあります)
  • bridge_mappings でOVSのブリッジ名とVLANネットワーク名を紐付けます
  • network_vlan_ranges でVLAN名とVLAN IDの範囲を設定します
  • /usr/bin/quantum-rootwrap ではなくて /usr/sbin/quantum-rootwrap なので直す

  • /etc/quantum/plugins/openvswitch/ovs_quantum_plugin.ini

    l3_agent.ini の要点です。

  • external_network_bridge はOVSの外部接続用ブリッジ名
  • root_helper は上記と同じで直す
  • use_namespaces はTrueにするとLinux Network Namespaceを利用した構成になるのですが、Namespaceを利用できないOSではそもそもOpenStackを構築しない方がよいかもしれません

  • /etc/quantum/l3_agent.ini

    /etc/quantum/dhcp_agent.ini

    sudoersのコマンドパスが /usr/sbin/quantum-rootwrap と間違ってるので直しておきます。

    /etc/sudoers.d/quantum_sudoers

    編集したら再起動しておきます。


    Glance

    デフォルトではローカルにイメージが保存されていきます。
  • default_store = file
  • filesystem_store_datadir = /var/lib/glance/images/

  • 最初はこのまま動かします。
    他の保存手段やイメージの作り方は別途投稿とします。

    /etc/glance/glance-cache.conf

    /etc/glance/glance-api.conf

    /etc/glance/glance-registry.conf

    glance-registry.conf の [paste_deploy] flavor = caching の場合、このようなエラーが出る場合があります。

  • ERROR glance.common.config [-] Unable to load glance-registry-caching from configuration file /etc/glance/glance-registry-paste.ini.
  • その場合、下記内容を追記することでエラーを解消します。

    /etc/glance/glance-registry-paste.ini

    /etc/glance/glance-scrubber.conf

    編集したら再起動しておきます。必要があればデータディレクトリを容量の大きいパーティションに移しておきます。


    Cinder

    ここではKeystone接続情報だけ編集しておきます。
    接続できないと、HorizonでQuota情報の取得などに失敗するためです。

    /etc/cinder/api-paste.ini

    編集したら再起動しておきます。


    Ceilometer

    RabbitMQの設定だけです。

    /etc/ceilometer/ceilometer.conf

    編集したら再起動しておきます。


    Horizon

    HorizonというかApache2の設定で、特に編集しなくても動作するのですが、他にApacheを利用するサービス(RADOS Gatewayとか…)を立てる時にログが一緒になってしまうのでVirtualHostで分けておきます。

    /etc/apache2/sites-enabled/openstack-dashboard

    ログローテートを別ファイルで作っておきます。

    /etc/logrotate.d/openstack

    ログディレクトリを作ってから、リロードしておきます。



    これでひと通りの基本設定が完了しました。

    特にQuantumが重要になりますが、設定だけみてもピンとこないかもしれません。
    そこは実際に仮想ネットワークを手動で構築して感触を掴んでいくしかありません。

    と、いうかどのコンポーネントもフィーリングが重要です。えぇ。