真面目な僕ちんは C7g/C6i/C6a の性能検証 をキッチリこなしているので、C7i もやってしまう優等生のふりをするのであります。
C7i はまだ東京にきていないので、オレゴンでバーっと自動実行しました。
リリース情報
2023/09/14 に、いつもの欧米方面のみ対応で出てきました。C6i の時は初出から東京まで、1ヶ月半くらいだったっぽいですが、C7i はどのくらいになるでしょうか。どっちかっつーと私は RDS の R7g を心待ちにしている次第です。
インスタンスの基本情報
まずは価格などをオレゴン(us-west-2)リージョンで。Type | Ondemand $/h | Spot $/h | vCPUs | Memory | Network |
c7i.large | 0.08925 | 0.0520 | 2 | 4 | 最大12500メガビット |
c7g.large | 0.0725 | 0.0355 | 2 | 4 | 最大12500メガビット |
c6i.large | 0.0850 | 0.0338 | 2 | 4 | 最大12500メガビット |
c6a.large | 0.0765 | 0.0338 | 2 | 4 | 最大12500メガビット |
c6g.large | 0.0680 | 0.0338 | 2 | 4 | 最大10ギガビット |
費用は C7g の 123%、C6i の 105% といったところで上昇。細かいところでは色んな上限値が上がったりしているようです。
CPU情報はこんな感じ。Q1’2023年モノです。
OSは いつも通り AmazonLinux 2。
試験結果
過去の結果に追記し続けています。比較結果を抜粋しておくとこんな感じ。

100以上あるテストの中で、時間や容量が重いものは除きつつ、全てに成功した結果がある項目しか記載していないので、だんだんテスト数が減っていっています……が、さすがに古いのをやり直す気力はない。とはいえ過去と比較しても、まだそこまで変な数値にはなっていないので、その辺はギリ大丈夫そうです。
検証結果
公式には『C7i インスタンスは、C6i インスタンスと比べて最大 15% 優れた料金パフォーマンスを実現します。』と記載されていました。本検証の結果では、C7i は C6i に比べて性能で 14% 程の上昇、費用としては 5% 上昇なので、合わせると 8~9% のコスパ上昇といったところでしょうか。
C7g と比べると、性能は 17~25% の減少、費用は 23% 上昇なので、合わせると 33~39% のコスパ減少となります。
補足情報として、スポット費用は C7i/C6i が 29~42% 節約に対して、C7g/C6g は 11~29% 程度なので、スポット割合を高くするほどコスパ差が埋まることにはなります。SavingsPlans の節約比率は、C7i/C7g ともに全く同じです。
一昔前はCPUモデルが変わると安価になっていましたが、最近は若干の高騰となる傾向があります。そして C7g Graviton 3 の大きな飛躍。このあたりを合わせて、C7i はコスパとしてはやや遅れをとる形になってきました。
一応、処理によって得意不得意があるので、特定の処理だけをしたり、アプリケーションとして負荷試験をしたら、どちらが優位になるかはわかりません。
とはいえ、これだけのコスパ差が見えてしまうと、既存の X86 稼働システムを、面倒だからとそのまま C7i にするかというと、さすがに ARM 化の検討もせざるを得ないレベルに入りつつあります。
RDS に R7i/R7g がきても R7g 一択で、Aurora バージョンをなんとかするだけですが、アプリケーションの方はパッケージとか色々あるので、ITインフラ屋としての判断力と調整力が問われる感じで楽しくなって参りました:-?