十数年も同じ組織でエンジニアをやっていると、組織の様々な状態や方針を目の当たりにして過ごしていくことになります。
あくまで個人の感想ですよねんけども、どういう時にヤル気が出て、どういう時にため息をこらえてきたか、ようやく気づけたというか、そういうポエムの回でありんす。
ヤル気 = 自分が得意・好きなこと ではない
まず最初にぶった切っておきたいのは、その時々に取り掛かっている仕事が、自分が得意だったり好きな作業だから、ヤル気が出るという話ではないです。私の場合、名目上はインフラエンジニアではあるものの、最も楽しい作業は軽量言語を用いたコーディングであるし、最も時間をかけるであろう作業は初期段階での一般情報収集とドキュメント全読みだけど、重要なのはわかっててもあまり好きではないし、億劫なデータ整理だとしてもそれが必要な作業であれば別に嫌気が指すわけではない、など。
各々の作業に対して、必要であれば喜怒哀楽に関係なくやるし、不必要もしくは非効率な作業であれば喜怒哀楽に関係なく改善する、ただそれだけの人種です。
最もヤル気がシボんでる状況
確実に言えるのは、最もヤル気ナッシングなのは、やることねぇ という状況です。いざ文字に起こしてみると何言ってんだコイツって文字面ですが、やることが無いのにヤル気が有ったら変態ですよ。これは何も組織の経済的状況の良し悪しに限った話ではなくて、何か大きな目的を果たして区切りがついた直後とかもそうですね。
新システム仕上がりそうだぞ! ↑
仕上がったよ凄いでしょ!! ↑↑
……嗚呼、新システム仕上がっちゃったんだよな…… ↓↓↓
ゲームでもラスボス目前に突入せず、うろちょろ他のことをしだしたり、放置してみたりするアレと同じです。ポチポチゲーでもやることなくなるのが最も離脱するでしょう。人間、目的がなくなる状態を嫌がるのです。
組織で言えば、高い位のエンジニアなんだから、自走して自分でやること見つけて結果を出してください。って提示されるのが一番キライでヤル気が出ません。それでやれと言われれば、まぁヤルけども、ヤル気が出づらいから成果も出づらいし、ぶっちゃけ完全に自走して結果で評価されるなら、フリーランスになった方が食い扶持保証はどうあれ、楽しいと思うんですよ、実際にはそうしないけど。
俺がここにいる意味あんの?ってなったり、
組織に所属してんだから、オメーらが俺を上手く使えよ、
って気分的にはなるんですよ。
給料高いんだから、できねーなら下がるぞって仮に言われたとしても(実際に言われたことはないけど)、そんなん知らんがなってなりますよ。人間、目的がないとささくれちゃうんです。
そんな状態が何回あっても、十数年勤続してきたのは、暇やら虚無の状態でも自分でなんとかしてきたからです。新しい情報収集をボーッと探したり、ブログ書いたり、ゲームしたり、無駄っぽい研究したり。組織に直接的に貢献していなくても、維持費や維持費。組織も辞められるよりマシやろ、ってやさぐれた気分を堪能してれば、わりとすぐ次の何かが降ってきたりするもんです。
水を得た魚のようにはならないけども
エンジニアは陰キャだから外面にはあまり出さないけども、目的を与えると手元がイィ感じに動き出すんですよ。例えば、新卒配属ホヤホヤとか職位が低めの人には、このサービスのこのシステムのこの部分の処理を書いてみて、くらい細かく指示するところから始めたほうがよいかもしれません。
しかし技術力が広く高く職位が高い人には、このチームの開発状況こうだから開発効率を良くしてね、このサービスの悪いとこ片っ端から改善してね、と範囲を広く目的を提示したほうが、変に視野を狭めず、その人の持ちうる力を総動員して良い解へ導いてくれるでしょう。
なので、組織としてカッコつけたりしないで、明確に目的を振ってあげてください。
100円入れたら動く屋上の乗り物みたいに、動きだすから。
え”、なんで目的を探すのが億劫かって?
それは、エンジニアが陰キャだからですよ(2回目)。
目的を探すってことは、人に聴取して周るってことじゃないですか。
そんなん、モチベが地を這うイーグルショットですよ、何歳になっても電話で話すことすら嫌いなのに。
目的を与えるってことは、システムと向き合うってことですよ。
人と話さないわけではないけど、メイン作業ではなくなるし、
システムを間に挟むことで人と会話するのも、それほど嫌じゃなくなるんですよ。
あと、目的を自分で作るということは、少なからず表に俺がやってやるよ感が出るんで、それも嫌です。
でも、目的を提示されれば、心の中で俺がやってやんよ しゃーねーな俺じゃなきゃよー 驚く仕上がりにしてやんよバカヤロー って思えるんです。
エンジニアは陰キャなんです。
これ絶対テストに出ますからね。夜露死苦!